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飛べない天使と溺れる人魚

頑張れない人の憂鬱?「頑張らない為に頑張っている感触を掴む事」

かつて部下にこう聞かれた事があります。
「自分は頑張れているんですかね?頑張るってなんでしょうか?」
結構、根本的な内容ですが、改めて考えてみると、なるほどな。
それが解らない人もいるんだな?と思いました。
解らない理由は、頑張っている行動の部分ではなく、つまり結果が伴っているかどうか、結果に繋がっているかが、解りにくい、もしくは判別が難しいという事ではないでしょうか?

つまり、頑張っているという感情は、結果が可視化されていなければ、感触を得る事が出来ないという事のような気がします。

新人イメージ

 

頑張るという行動そのものについては、普通の大人が仕事をしていれば完全にサボっている自覚を持ち続けて働く事は、精神的に耐え難い事だと思うので、働いている限り、極端に言えば生きている限り人間は頑張るモノだと思います。(あくまで一般的にですが、通常働くという行為自体に貢献の対価という性質がある為、社会に属す以上、自己の価値を見出せない事は耐え難い事になる場合が多いからです。)

しかし、頑張れているか?と問われれば行動に結果が伴っているかが判断基準として多くの要素を占めてきます。性質が変わってくるという事です。

「頑張っている」状態というのは一般的な単語で言うと、努力している、ガムシャラである、一生懸命である、汗っかきである、這いつくばっている、歯を食いしばっている…などなど、色々とありますが、基本的には方向が間違っている努力は無意味な確率が極めて高く、自己の満足すら得難いと言えます。逆に言えば方向姓のあっている「頑張り」はキャリア形成に繋がってきます。

ただ、部下がこういった質問をしてくるメカニズムとしては、自己を認めてもらいたい、頑張りを成果として認識したい、そういう気持ちからくるモノで、そういう意味では頑張った成果、感触は組織、チーム、企業が見せてあげ、感じさせてあげるべき感触でもあります。

頑張っているイメージ

一人称としての「頑張り」の認識

では、一人称として「頑張り」の尺度をどう図るか?というのが重要であります。一番解りやすい尺度は、自分自身との相対的評価ではないでしょうか?
簡単に言えば、昨日までの自分ではやらなかった行動、言わなかった台詞、思わなかった思考を行う時、それは頑張った結果と言えます。

人の心理として良くも悪くも一貫性の法則が作用しますので、誰でも現状を維持し変化を嫌う傾向にあるのは確かです。そういう意味でもその頑張りが自己を変化させ言動が変わってくると言えます。

この場合は行為と結果は直結している為、行為自体が結果と言えます。

誰しも半年前の自分、去年の自分、5年前の自分、10年前の自分と比べていくと、間違いなく成長があり、それまで出来なかった事が出来ていたり、解らなかった事が解っていたり、考えなかった事を考えていると思います。でも昨日の自分と比べた時、急に感触は薄くなると思います。成長を感じ辛いんですね。やはり年月の積み重ねは重たく強く力があります。

苦悩のイメージ

変化を感触として実感する方法

一日の変化が長い年月の変化になっている事も事実です。では、なぜ期間を短く区切った場合に変化を感じる事が困難になるのか?どのようにすれば一日の変化をより感じられるようになるのでしょうか?これにはちょっとした秘密とコツがあります。

① 自己認識と自己分析

自己認識、現状の自分をしっかり認識出来なければ変化した後の自分なんて分かるはずがありません。まずは今の自分を把握する事、スキル・能力や思考・感情の理解をする事が大切です。

自己分析、現状の自己を認識した後、その理由について分析する事で、現状の自分の行動について何故、根拠を理解する事が出来ると思います。その理解が深ければ深いほど、どう考え行動すれば次のステージに行けるか導きやすくなってきます。起こす行動の変化に対する整合性が高まる事で、行動から成果を感じやすくなるのではないでしょうか?

② 目的の認識

①が出来ている事が前提ですが、自己の現状と行動起因を理解してくると、何の為にというベクトルで一つの言動を捉える事が出来てくると思います。ただここでいう目的は表面的や定量的なKPIでも構いませんが、出来れば得るべき感情や心の成果である事がオススメです。これは個人的な意見(このブログは全て個人的な見解ですけど…)ですが、自己の思考を変えていく事を大きなものを動かしていく前提であるとする場合、意外と自分の心の成果を上げていく事は、何をするにも近道なような気がします。

また、キャリアパスを考えたとき長期的な目標に対して細分化する事で今頑張るべき事も見えてくると言えます。それはそのままキャリアの形成になり、自分自身の進むべき方向が決まってくると言っても良いかと思います。

組織として「頑張り」を成果として実感させ「キャリアを形成する」

愕然とするイメージ

先程も言いましたが、組織、チームとして変化や成果をメンバーに感じさせる仕組みもやはり必要だと思います。働く以上、成長があり、学びがあると思います。残念ながらそうでない組織は多く、体制に対する諦めから自分自身に対する諦め、極端に言えば負のスパイラルで虚無感すら感じるメンバーが発生する事もあります。(結構中堅リーダーに多い)

そうならないよう、企業や組織はメンバー自身の価値、成長をしっかりと感触として味わえる環境を創っていく必要があると思います。

ただ、結局は自分自分のキャリアはもちろん自分で考えて作っていく事が大切です、そしてそのキャリアを組織というステージでどう伸ばしていくのかを個々に考えていく必要があるのではないでしょうか?

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