組織構築とは?「成果を出せる組織と出せない組織の違いと考え方」
組織とはそもそも何なんでしょうか?
しっかりと機能している組織と機能していない組織、そこにはどんな違いがあるのでしょうか?また、組織の役割とはどんなものでしょうか?
組織ってそもそもなんだろう?いるの?
今回は組織構築の目的について、人事系のコンサルティングの人のように専門的な事は解りませんが、いち従業員として、また経営幹部として、これまで見てきた目線で思った事、感じた件を書いていきたいと思います。
良く例えられるかもしれませんが、解りやすく組織って何だ?と思うと家族で例えると解りやすいかもしれません。家族の基礎構造は父親、母親、子供(そこに兄弟が入ってくる)といったものでしょう。
組織での呼び名は基本的にはその組織での役割を表し、それぞれが全体の目標達成を担っているという感じですね。
ではそれぞれの役割とはなんでしょうか?もちろん、それぞれ各家庭によって違ってくるとおもいますし、男女差別だ!とか言われるかもしれませんが、一般的にはこうなります。ちょっと会社風にしてみます。
父親の役割
役職名:お父さん、お父様、おとん、パパ、おとっつぁん、父上、ご主人、旦那様
- 組織の営業部門
- 組織の資金調達
- 新人レクリエーション担当(休日の子供の世話)
- 新規インフラのセッティング(電化製品の設置等)
母親の役割
役職名:お母さん、お母様、おかん、ママ、おっかさん、母上、女将さん
- 社食の運営
- 事務所清掃
- 組織の経理部門(家計簿)
- 新人教育・育成(子育て)
子供の役割(年齢によって変わってくる)
役職名:名前、あだ名、おぼっちゃん、ぼっちゃま、坊主、お嬢ちゃん
- インターンとして各部門のサポート(お手伝い)
- 食事会での出し物披露
- 研修(学校等)
細かい事は沢山ありますが、とりあえずこんな感じかと思います。で、上手くいく組織とそうでない組織にはこの場合どんな差があるのでしょうか?
家族が会社組織と大きく違うのは、絶対的な決裁者がいない事ではないでしょうか?もちろん父親がその役割を担っている事も多いですが、概ね相談(幹部会)して決定していく事が多いように思います。
絶対的な決裁者がいない事は、上手くいく組織、そうでない組織の違いに直接は関わらないと思います。ただそれには各部門が自己判断可能なだけの情報共有をしている場合に限ると思います。絶対的決裁者は、組織・メンバーのスタンスや事柄によって必要になってくる存在です。
絶対的決裁者が必要な場合とは
- 組織として部署間の意思疎通が出来ていない集団
- 組織の目的が共有出来ていない集団
- 各部門長が機能していない集団
- 各部門自体の役割が明確にされていない集団
- 正解がなくどちらに進んでも結果が似ている、どの部門からみてもメリット・デメリットが一緒であるが、決定自体は会社の方針、考え方、お客様へ与える印象を左右するものである
- 早急な改善が全体として必要でスピードを要する場合
こんなところでしょうか?家族組織とは各部門が最善を尽くし、中長期の目標を達成していく仕組みです。
父親の目標収入がショートしたり、食堂の運営費用が利益を圧迫すれば、短期的な目標である社員旅行や、長期的な目標である新社屋建築等の目標が達成出来なくなる。また育成方針と組織として目指すべく人物像にギャップがあれば、素行不良な新入社員になってしまうかもしれません。
したがって家族組織では絶対的決裁者への報告や指示が無い分、定例会議を密に行う事で、認識のギャップ軽減や他部門との協力を得る事が大切です。その中で組織全体のビジョンを積み上げていくカタチなのではないでしょうか?
つまり集団にとっての組織とは意思を共有する為に必要なものと言えます。
組織の役割とはなんでしょうか?
では組織の役割とはなんでしょう?ここでいう役割とは、集団を組織化するメリットといった方が良いかもしれません。
他にも様々あると思いますが、大きく分けるとこんなところかと思います。
①ノウハウを蓄積し次世代に繋いでいく
組織化していない集団とは、個の集まりとなり、暗黙知によって基本的な物事が判断されます。良く言えばエキスパート集団、悪く言えば個を入れておく一時的な箱ですね。つまり特定の個がいなくなった瞬間、その集団の性質は変質します。そうならない為に組織化しそのチームのやり方をノウハウとして形式化する事が、属人的な組織を防ぎ能動的に動けるチームを構築していくポイントです。
A)スキル・ノウハウの構築、組織のスタイル構築
B)教育体制とその目的の構築
C)組織のストロングポイントの明文化
②全体方針や判断基準の共有
1であるようなエキスパート集団であれば、特に問題ないと思いますが、世の中の全ての人がエキスパートではないでしょう。また、ここでいうエキスパートとは自部門だけでなく、他部門の事も把握し自部門の事を判断できる人材です。難しいですよね。
一部にはそういったメンバーもいると思いますが・・・そこは人間、個人的なスキルや目線にもよりますが、主観寄りに知らず知らずになっていくものです。もしもメンバー全員がそういうエキスパート人材であれば組織は全く必要ありません。共有のスケジュール帳だけあれば充分じゃないでしょうか?そんな彼らはどの組織よりも早く大きな利益を組織にもたらすでしょう。しかし現実はそうではありません。
当然、主観で動いているメンバー、チームに組織全体としての方向性を示す存在、共有する存在が必要になってくると思います。
A)意思共有経路の構築
B)全体方針に対する各部門の役割
(求められるモノ)の明確化
C)評価基準や責任の所在の明確化
③ミッション達成スピードの向上
2のように責任の所在が明らかでなかったり、必要な情報がスピーディーに共有されない場合、対応は必ず遅くなります。人間の身体で言えば、目が見えない、耳が聞こえない状態に近いと思います。問題が課題としてテーブルに上がらない状態です。
課題に上がらないという事は当然解決しないですよね。
なのでそういった組織には今更なんでそんな話をしてるんだ?という事が多々あると思います。
A)指揮系統の明確化
B)優先順位の構築
C)課題に対するアクションの専門的分散
正しい組織化と適材人材
ちょっと言い切りかもしれませんが、正しい組織とは、少なくとも①~③を完結する為に存在するものであり、その為の部門の設置と配置をする必要がありますが、実際にはここ上手くできていない組織がほとんどかもしれません。特に規模が小さかったり、ベンチャー企業等は、これまでの人材の印象や風習、事例に捕らわれなかなか改革は出来ないモノです。大抵の小さな組織には能力と社歴が比例しないベテランがいるので、それも一因かと思います。
少し補足というか、言い訳をすると、そもそも組織の目的を①~③とした場合はかなりハイブリットな組織になります。イメージで言えば冷たい感じです。しかし組織構築にはメンバーの目指すべき人物像構築やキャリパスの可視化という目的があったり、当然人としての相性もあると思います。
そういった人間的部分を組織構築要素に入れざるをえないところも正直あると思いますので、ちょっと極論になっています。
ただ、①~③を目的とした場合にどんな人物像になるのか?
- 絶対的決裁者の意見を理解し、それをメンバーに伝えられ納得させられる人物である
- 絶対的決裁者の意見に対して専門部門として反対意見を言える人物である
- 絶対的決裁者の意見を自部門に照らし合わせ方法論を構築出来る人物である
- 自部門の方法論から他部門に関わる部分を理解し、共有・協力の出来る人物である
- 絶対的決裁者の方針を体現し自部門としての方針を明確に出来る人物である
- 上記内容に基づいた判断基準を常に持っている人物である
うーん、結局のところ人間力ですね。
組織の長達がこの全てを兼ね備えた人なら、かなり安心で期待値の高い企業だと思います。
「組織構築とは?」のまとめ
どうでしょうか?あなたの所属している組織は組織として機能していますか?
実際のところメンバーが幸せである事が一番ですが、営利組織、そうでない組織でも何かしら目的は存在します。その目的達成の為の組織構築が、基本的には求められるところかと思います。
※この記事は随時更新型で更新してまいります。現時点での意見になりますので、ご了承ください。