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マネージメントって結局なにをするんでしょうか?

マネージメントって結局なにをするんでしょうか?

管理職になりマネージメントを任されると、何をどうしていいのか解らない、なんてことありますよね。もちろん長年優秀な上司にマネージメントをされていた人にとっては、尊敬するその上司を模範すれば良い事です。しかし、往々にして優秀ではない上司は存在しています。そしてそれは優秀ではない上司が創った連鎖です。優秀な上司は優秀な上司に創られます。その逆もしかりです。

また違った局面から見ると優秀の定義には様々なベクトルが存在します。会社から見て、上司から見て、部下から見て、お客様から見て、それぞれに表面的な評価と実質的な評価が存在します。それはまた少し別の話になりますので、社内政治とかは置いておいて、マネージメントの本質から考えていきたいと思います。

つまり、会社からマネージメントを任された段階で、すんなりと出来る人は非常に少ない可能性が高いと言えます。今回はそんなマネージメントのコツを骨組みから見直していきたいと思います。

部下のモチベーションイメージ

マネージメントを行うにおいて、大切な事はなんでしょうか?

これは求められる目線によりますが、組織はもちろん結果(売上・利益)を求めます。当然です。また、任されるという現象は、誰かが外された状況とも言えます。順当にいけば年長で社歴の長い人間がマネージメントをしていた方が組織的に丸く収まる事が多く、摩擦もおきません。年長者をそのまま上に据えるという事自体はあまり良い事ではないと思いますが、あくまでその人が優秀な場合です。

しかし大抵の場合はそうではない為、新しくマネージメントを任される事になります。

もちろん事業規模の拡大や定年、人員の変動と他の理由も多くありますが、マネージメントを任された側は基本的には誰かの変わりに任されたという意識があった方が得だと思います。つまり既存の成果より確実に向上する必要があると思わないといけないのです。

基本的にマネージメントをする対象は下記3つ

  • 売上(利益)
  • 効率
  • モチベーション

大切な順番は組織から見ると上からでしょう。しかし、実質は下から考えないとうまくいき辛いでしょう。そんなもんですよね。

では、もっとも土台となるモチベーションのマネージメントについてですが、マネージメントの対象となる部下は、何をモチベーションとしているのでしょうか?これは部下でも上司でも人として変わらないと思いますが、「マズローの5段階欲求」の4段階目と5段階目である、自己承認欲求と自己実現欲求の部分が大きいと思います。もちろん3段階目までを満たせていない会社や組織の場合そこまで辿り着いてない事もたくさんあるかと思いますが、ある程度成熟した組織であれば、最低限の欲求を満たす仕組みは作られているバズなので、1から5までリンクして行き来する欲求ではあるものの、マネージメント領域で満たす事の出来る自己承認と自己実現に焦点をしぼって考えていく方が健全だと思います。生理的欲求、安全欲求、社会的欲求に関しては経営陣と人事部門に任せましょう。

では4段階目である自己承認欲求について、言葉だけをとると非常に自分勝手でナルシシズムを感じる欲求ですが、本質的には全ての言動、現象は自己承認に繋がっていると考えても良いと思います。それほど人は自己を認識しにくい存在だからです。ちょっと難しくいってしまいましたが、自分がどういった人間で、どう考え、どう話し、どう行動するかを他者に理解される事はとても心地良い事です。良くても悪くてもです。また、自身に存在している自己認識とのギャップは不快を感じるものでもあります。良くても悪くてもです。

つまり人は自分という存在を他者の認識から確認して生きていると言えます。大きな話をいうと健全なマネージメントにより対象者に存在する自己認識を改善・向上する事も出来ると思います。その中で伸びて欲しい部分、その人の武器になる部分の再確認を行い、認識させてあげる事が、マネージメントの土台となり、それは常に更新されるものと言えます。現状の良い部分だけで土台形成を行い、その天井を見せ続けるイメージかもしれません。

土台形成に必要となる。チームでの思考回路構築

土台の出来た状態でマネージメントをしていても上手くいかない事があります。マネージメント関係とは極端に言うと医者と患者のようなものと言えます。特に精神科医に近いかもしれません。マネージメントされる側は管理者の思考に依存している状態になります。依存というと少し大袈裟に感じるかもしれませんが、実際マネージャーの判断基準または組織・チームの基準で物事の善悪が決まり、それにより褒められたり怒られたいりしていれば、自然と判断基準が作られていくと言えます。もちろん良くも悪くもです。

チームでの会議のイメージ

作られた判断基準は一貫性の法則により、言動を拘束し、思考になっていきます。そのなかでマネージャーの判断が普段と違った場合、どうなるでしょうか?

これは何が正しいより誰が正しいを基準としている組織に日常的に起こる現象です。育児で言えばネグレクト(この場合放棄ではなく直接的な意味での虐待、世の中ではパワハラと言うでしょうね)に近いです。正しいと思っていた事を曲げる事は人にとってとても苦痛です。

簡単にいうと能力のある人=偉い人。正しい判断をする人=偉い人。であれば1ミリも問題は起きません。しかし、そうではないのです。残念ですね。

離職率が高い企業は誰が正しいが基準になっている事が多いかと思います。また根本にある方針がぶれるという事は上手くいっていない事が多いからです。それはもうすでに間違った判断をしているからなんでしょうが・・・。間違った判断は物事を上手く進めてくれませんし、結果として成果も出ていません。つまり、それ見たことか、となってしまいます。

そうなるとマネージメント関係は崩壊します。

もちろん、常に正しい判断が出来る人間はなかなかいません。世界中の人が少なからず後悔を抱えて生きているのはその為ですし、この世に100%の正解は生命体が複数存在する限りありえません。だからこそ、その事を理解してマネージメントする必要があるんです。良く思うのですが、歴史的な仁徳者であったであろうキリストやブッダですら自分に近い高弟に裏切られてしまいます。

かなり自己犠牲的なこの二人ですら裏切られます。

ぶれない思考の為の道筋とは

思考、行動、成果

これが一本の線でつながっている事がぶれない為に大切になるかと思います。もちろんそんな事は言うが易し、行うが難しなんですが、

それぞれ

  • 思考がぶれない事
  • 思考と行動が紐づいている事
  • 成果が出る事

こんなイメージですなんですが、ではまずは思考とはなんの事でしょうか?

簡単に言えば考え方となりますが、仕事においての考え方は、その仕事やサービスにおいての根幹、重きを置く優先順位やタブー、会社の方針に対する対処と言ったところ。解りやすくするとどうやって成果をあげるかのルールのようなもので、その人の商道徳とサービスの対象となる人へのスタンスかと思います。細かいところまで矛盾なく思考が出来上がっている事が理想となりますが、これはどうしても変化します

変化をすると部下の思考にはノイズが走ります。何故なら部下の思考は上司の思考から出来上がっているからです。

しかし、時代の移り変わり、競合の状況、社内の事情により変化はつきものです。その際にブレないような思考をつくるには、思考の理由まで明確にしておく事にあります。AだからBだと考える。Bは外的内的要因で変化が多くなりますが、Aが変わらなければブレているとは感じません。そのロジックがしっかりチーム内に伝わっている事がぶれていない状況を認識させます。

その思考に紐付いた行動は、やはりぶれない行動となります。

最後の結果については…出ると良いのですが、なかなかそう上手くはいかないとは思います。私の私見ですが、いわゆる3C(顧客、自社、競合)で考えたとき、過不足を考え、不足を明確に補っていく事が出来れば、基本的な仕事、作業は結果(成果)として裏切らないと思います。はっきり言うと正しい積み上げは必ず成果になります。

それを組織から見た成果にする為には、根拠(仮説)のあるKPIと、更にその先にあるKPIを明確にしておく事が必要かと思います。

業績アップのイメージ

マネージメントは何をするかのまとめ

難しい話ですが、マネージメントされる側は、完璧なマネージャーを常に求まます。もうそれは脅迫のように、そしてそれはマネージメントを任せる側も同じです。自分自身がマネージャーをマネージメントしている立場であっても、棚に上がってしまいます。

つまり、1人称で言ってマネージャーは究極に完璧でないといけないと言えます。つまり大変です。

確かにハードルの高い役割ですが、明確な思考がぶれない事で、成果は必ず繋がります。事なかれ主義や、社内政治にせいを出す暇があったら、ぶれない仕事を作っていく事に全力を尽くしていく事が結果的に社内政治になっていくでしょう。

 

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